自分の名前で持ち、自分で把握し、必要なときに
自分で動かせるお金があることは、人生の大きな安心になります。
どんな人生を選んでも、どんな変化があっても、
自分を守れるようにしておくためです。
自分で動かせるお金があることは、人生の選択肢を広げ、守ってくれます。
私はその意味で、自分名義の資産こそ、本当のセーフティネットだと思っています。
私が「自分名義の資産」を大切だと思うようになった背景には、子どもの頃に見てきた母の姿があります。
母のことはこちらに詳しく書いています。

自分名義の資産とは、自分で把握し、自分で動かせるお金のこと
ここでいう「自分名義の資産」とは、
自分の名前で持っていて、自分で把握していて、必要なときに自分の判断で動かせるお金のことです。
たとえば、
- 自分名義の銀行口座にある預金。
- 自分名義の証券口座で持っている投資信託や株式。
- 自分で管理している現金や、将来のために積み立てているお金。
大切なのは、
「自分のお金がどこに、どれくらいあるのか」を自分でわかっていること。
そして、必要なときに自分の意思で使えることです。
誰かと暮らしている場合、生活費や家計を共有している人もいると思います。
それ自体は、とても自然なことです。
しかし共有のお金と、自分名義のお金は役割が少し違います。
- 共有のお金は、生活を支えるためのお金。
- 自分名義のお金は、自分の人生を支えるためのお金。
どちらか一方が大事なのではなく、どちらも大切にしていいものだと思います。
理由1|「誰かと共有するお金」だけでは、不安が残ることもある
誰かと暮らしていたり、家計を一緒にしていると、お金は「共有するもの」として考えることが多くなります。
- 夫婦の家計
- パートナーとの生活費
- 親や家族と支え合うお金
- 子どものためのお金
- 将来のために一緒に準備するお金
どれも大切なお金です。
誰かと協力して暮らすことや、支え合うことはとても心強いことです。
ひとりでは抱えきれないことも、誰かと一緒なら乗り越えられることがあります。
しかし共有のお金は、自分ひとりの判断だけでは動かせないこともあります。
- 「これをしたい」と思っても、すぐには決められない。
- 「少し休みたい」と思っても、家計のことを考えると踏み出せない。
- 「今の環境を変えたい」と思っても、自分だけのお金がないと動けない。
そんな場面が、人生にはあります。
これは、誰かが悪いという話ではありません。
夫婦やパートナー、家族との関係がうまくいっているかどうかとも、少し違います。
信頼している相手がいても、自分で把握し、自分で動かせるお金があることは別の安心になります。
共有するお金が生活を支えるものなら、
自分名義の資産は自分の心と選択肢を支えるもの。
その両方があることで、人生の安心感は大きく変わると思います。

理由2|人生には、どんな立場の人にも「想定外」がある

人生は、思っていた通りに進むことばかりではありません。
- 仕事が変わること。
- 収入が減ること。
- 体調を崩すこと。
- 親の介護が始まること。
- 住む場所を変えなければならないこと。
- パートナーとの関係が変わること。
- 将来、ひとりで老後を迎える可能性。
人生の想定外は誰にでも起こり得ます。
もちろん、不安ばかりを見て生きる必要はありません。
まだ起きてもいないことを、必要以上に怖がる必要もありません。
しかし何かが起きたときに、
「どうしよう」と立ち止まった自分を支えてくれるものがあると、心は少し落ち着きます。
そのひとつが、自分名義の資産です。
お金があれば、すべての問題が解決するわけではありませんが、お金があることで、すぐに答えを出さなくて済むことがあります。
- 少し休む。
- 考える時間を持つ。
- 人に相談する。
- 新しい選択肢を探す。
- 今いる場所から距離を置く。
そういう時間と余白を持てることは、想像以上に大きな力になります。
自分のお金があると、人生の選択肢を持てる
好きなものを買ったり、旅行に行ったり、日々を楽しむために使うお金も大切です。
一方で、お金には「選択肢を守る力」があります。たとえば、自分名義のお金があると働き方を見直すことができます。
今の働き方が苦しいと感じたとき、
- 少しペースを落とす。
- 転職を考える。
- 学び直しをする。
- 資格を取る。
- 新しい仕事に挑戦する。
そうした選択には、どうしてもお金が関わります。
住まいを変えたいときもそうです。
- 今の場所から離れたいとき。
- 実家を出たいとき。
- パートナーと距離を置きたいとき。
- ひとり暮らしを始めたいとき。
自分で動かせるお金があるかどうかで、選べる行動は変わります。
また、老後のことも同じです。
- 将来、誰と暮らしているかはわかりません。
- 今はパートナーがいても、いつかひとりになるかもしれません。
- 今ひとりで暮らしている人も、この先、誰かと暮らすかもしれません。
どんな形であっても、自分名義の資産があることは、未来の自分を支える力になります。
お金があるから、すべてが自由になるわけではありませんが、お金がないことで選べなくなることは、確かにあります。
「我慢するしかない」
「ここにいるしかない」
「誰かに頼るしかない」
「今さら変えられない」
そう思い込んでしまう前に、自分で選べる余地を持っておく。
その余白をくれるのが、自分名義の資産だと思います。
ひとりで生きる選択にも、自分名義の資産は支えになる
- 結婚する人生もある。
- 結婚しない人生もある。
- パートナーと生きる人生もある。
- ひとりで生きる人生もある。
- 長い人生でひとりになることもある。
それぞれに、その人の選択があります。
ひとりで生きることは、自分のペースで暮らし、自分の価値観を大切にしながら、人生をつくっていく形でもあります。
その自由を守るためには、やはりお金の土台が必要です。
- 住む場所を決めること。
- 働き方を選ぶこと。
- 老後に備えること。
- 体調を崩したときに休めること。
- 困ったときにサービスや人の手を借りられること。
それらはすべて、自分を支える力になります。
誰かと生きる人にも、ひとりで生きる人にも、自分名義の資産は必要だと思います。
理由3|自分のお金を自分で把握することが、安心につながる
自分名義の資産を持つ意味は、金額の大きさだけではないと思っています。
「自分のお金が、どこに、どれくらいあるのか」
それを自分自身でわかっていることも、大きな安心につながります。
家族で暮らしていると、生活費や貯蓄、住宅費、子どものためのお金など、家計全体のお金を考えることが増えていきます。
それはもちろん大切なことです。
しかし、その中で自分自身のお金については、
「今、私名義ではいくらあるのかな」と、意外と把握していないこともあります。
私が大切だと思うのは、家族のお金とは別に、自分のお金についても自分で把握しておくことです。
今ある金額を知り、少しずつでも自分のためのお金を積み重ねていく。
そうすることで「何かあっても、まずはここから考えられる」という小さな安心が生まれます。
自分名義の資産は、単に貯金額を増やすためのものではなく、自分の人生のお金を自分で把握し、これからどうしていくかを考えるための土台でもあると思います。
自分名義の資産を作るには|まずは「現在地」を知ることから
では、自分名義の資産を作るには、何から始めればいいのでしょうか。
最初から大きなお金を用意する必要はありません。
まずは、今の自分のお金の状態を確認することから始めてみてください。
- 自分名義の口座に、今いくらあるのか
- 毎月どれくらい収入があるのか
- 何にどれくらい使っているのか
- 自由に使えるお金はいくらくらいあるのか
- 毎月いくらなら未来の自分のために残せそうか
完璧な家計簿を作らなくてもいいと思います。
まずは「自分のお金が今どうなっているのか」を、自分でわかる状態にすること。
そこがスタートです。
小さな金額からでも、自分のために残す
現在地がわかったら、無理のない金額から自分名義のお金を残していきます。
毎月3,000円でも5,000円でも構いません。
大切なのは金額より「これは未来の自分のためのお金」と決めて、少しずつ積み重ねていくことです。
たとえば、
- 自分名義の口座に毎月一定額を残す
- 使う口座と貯める口座を分ける
- 生活防衛資金を少しずつ作る
といったところから始められます。
生活の土台となるお金が整ってきたら、その先の選択肢としてNISAやiDeCoなどを使った資産形成を考えてもよいと思います。
まずは、自分のお金を知る。
そして、自分のために少しずつ残す。
その積み重ねが、未来の自分を支える土台になっていきます。
自分名義の資産は、未来の自分へのお守り
自分名義の資産は、未来の自分を守る力になります。
- 何かあったときに、少し落ち着いて考えられる。
- すぐに答えを出さなくてもいい。
- 我慢するしかない、と思わなくていい。
- 自分の人生を、自分で選び直す余白を持てる。
その安心は、とても大きなものです。
どんな人生にも、自分の足元を整えることは必要です。
自分名義の資産は、未来の自分へのお守り。
今日から少しずつ、自分のためのお金の土台を育てていきましょう。
※ここでいう「自分名義の資産」は、自分で把握・管理し、必要なときに動かせるお金という意味で使っています。
婚姻中に夫婦で形成した財産は、名義にかかわらず財産分与の対象となる場合があります。
