結婚したら、お金は一緒にするもの。
そう思い込んでいませんか?
「家族なのだから、お金を分ける必要はない」
「結婚したなら、全部まとめて管理するのが当たり前」
そんな空気が、特に私たちの世代にはありました。
でも私は今、こう思っています。
自分名義のお金を持つことは、夫への不信感でも、わがままでもない。
どんな人生になっても自分で選べる力を持っていたい、そのための人生の備えだと。
50代になった今、はっきり言えます。
自分名義のお金を持ち続けてきて、本当によかったと。
それはきれいごとではなく、実際に私がその大切さを身をもって経験したからです。
私の場合:3つの財布という考え方
結婚したとき、私たちは自然に「3つの財布」で
お金を管理する形になりました。
- 家計の財布
- 夫の財布
- 私の財布
家計の財布には、夫婦それぞれの収入から話し合って決めた割合でお金を入れます。
そこから、家賃・食費・光熱費・日用品・保険料など、家族の生活に必要なお金を出していました。
家族の将来のための貯蓄も、この家計の財布の中から積み立てていきます。
一方で、夫の財布は夫の個人のお金。
私の財布は私の個人のお金。
家計に入れたあと、それぞれの手元に残るお金は、それほど多くありませんでした。
しかも、その額は固定ではなく、時期によって大きく変わります。
子育てや教育費がかかる時期には、家計の財布に入れるお金をかなり厚くしました。
習い事、学校の費用、部活、受験……お金がかかる
ことはわかっていたので、その時期は自分の財布に残るお金は自然と少なくなります。
しかしそれは必然で、大切なのは金額の多い少ないではなく、自分名義のお金が存在すること。
たとえ月に数千円でも、自分で管理できるお金があるというのは、心に余裕が生まれます。
結婚前から持っていた預金はそのまま自分名義で持ち、結婚後の収入の一部は自分名義の預金へ。
子どもたちが独立してからは、私はこれまで積み上げた私の財布のお金を投資に回してきました。
それが今の私の資産形成の土台になっています。
周りの女性たちを見ていて、気づいたこと
友人や知人の話を聞いていると、本当にさまざまです。
専業主婦や扶養内で働いている場合。
自分名義のお金を作ることに、より罪悪感を持ちやすいかもしれません。
でも、家事や育児、介護、家族の予定管理など、家庭を支える働きは、収入として見えにくいだけで、確かに家族の暮らしを支えています。
だからこそ、家計の中から少しでも自分名義で残していくことを、後ろめたく思いすぎなくていいと思います。
夫の収入だけで生活しているケース
専業主婦として家庭を支えながら、食費・光熱費・子どもの費用など細かいやりくりを妻が担っているご家庭。
「毎月、もしくは今月はこれでやりくりして」と渡される形の場合、家計を管理しているのは妻でも
自分のために自由に使えるお金はほとんどない、というケースも少なくありません。
管理はしているけれど、自分名義のお金は持っていない。
パートで働いても全部家計に入れるケース
妻も働いて家計を支えているけれど、稼いだお金はそのまま全額家計へ。
子育て中は子どもにかかるお金が多いので、「少しでも家計の足しに」という気持ちから、自分の収入を全部入れているという方は多いです。
ご自身も働いているのに、自分名義のお金が残らない状態です。
共働きだが自分名義の預金を持たないケース
妻が正社員としてしっかり収入を得ていても、生活費も貯蓄も全部共有の口座にまとめているご家庭もあります。
夫も妻も「自分のお金」という概念がなく、すべて家庭のお金という認識で運営しています。
お互いの合意があってのことなので「どれが正解か」という話ではありません。
それぞれの家庭の事情があり、夫婦の考え方があります。
ただ、自分名義のお金をまったく持たない状態には、ひとつのリスクがあると感じます。
何かあったとき、あなたは自分で動けますか
人生には、想定外のことが起きます。
夫が突然病気になること。会社が倒産すること。
リストラ。介護。
そして、夫婦の関係が変わること。
どれも「まさか自分には」と思いたい出来事ばかりです。
しかし50代になって周りを見渡すと、私自身も含めて何かしら“人生の転機”を経験している友人や知人がたくさんいます。
そのとき、自分名義のお金があるかないかで、動けるスピードも、気持ちの余裕も、全然違います。
自分名義のお金がゼロでは、動き出すことすらできない場面があります。
引っ越し費用、当面の生活費、新しい環境を整えるためのお金。
最初の一歩を踏み出すために、お金は必要です。
「うちは大丈夫」と、私もそう思っていた時期があります。
でも今は、備えがあることで救われる場面は必ずある、と確信しています。
私自身の経験
子どもたちが独立したあと、私は夫と別居という選択をしました。
現在も婚姻は続いていますが、それぞれの生活を送っています。
このことは、私が伝えたいテーマに関わることなので書いておきます。
別居という選択をしたとき、私には自分名義の資産がありました。
預金も、投資で積み上げてきた資産もあったので
お金の心配をすることなく、自分のペースで動くことができました。
もしあのとき、お金が何もなかったら。
夫の財布に頼るしかない状態だったら。
おそらく、同じ選択はできなかったと思います。
あるいは、したくない選択を我慢して続けていたかもしれない。
自分名義のお金は、私に「選ぶ自由」を与えてくれました。
離婚や別居を勧めているわけではありません。
自分名義のお金があることで、何かあったときに自分で選べるということを伝えたいのです。
自分名義の現金を持つことの大切さについては、こちらの記事でも詳しくお伝えしています。

自分のお金を持つことへの罪悪感について
「夫を信用していないみたいで、なんだか後ろめたい」
「家族なのに、自分のお金を持っておくのは気が引ける」
こういう気持ち、すごくよくわかります。
特に夫の収入が家庭の主な収入源の場合、自分名義のお金を持つことに罪悪感を感じやすいでしょう。
でも少し考えてみてください。
夫が自分名義の口座を持つことに、あなたは違和感を感じますか?
おそらく感じないはずです。それと同じことです。
自分名義のお金を持つことは、夫への不信感ではありません。
家族の生活を大切にしながら、自分の人生も自分で守る。
その両方があっていいし、むしろ両方あった方が、家族全体が安定します。
まず、小さな一歩から
難しく考えなくて大丈夫です。
- まず自分名義の口座を1つ作る。
- 毎月少しでいい、自分のお金として積み上げていく。
- 家計が苦しい時期は少なくても構いません。
ゼロではなく、存在させることが大事です。
具体的にどう分けるか、口座はどこで作ればいいかは、次の記事でお伝えします。
今日はまず、「夫婦のお金と自分のお金は分けていいんだ」という気持ちを持ち帰ってもらえたら、それで十分です。
まとめ
- 夫婦のお金と自分のお金は、分けて考えていい
- 金額より「自分名義のお金が存在すること」が大切
- 家計をしっかり支えながら、自分名義のお金を持つことは両立できる
- 自分のお金は、何かあったときに「選ぶ自由」を与えてくれる
- まず口座を1つ、自分名義で持つことから始めよう
夫婦で支え合うことと、自分名義のお金を持つことは、矛盾しません。
むしろ、自分を守る土台があるからこそ、家族との関係も無理なく続けていけるのだと思います。
ここでいう「自分名義のお金」は、法律上の財産分与の話とは別に、“日々の暮らしの中で自分が把握し、自分で動かせるお金”という意味で使っています。
