50代の保険見直し|子どもの独立後、私が保障を最低限にした理由

「昔から入っている保険、このままでいいのかな」
「子どもも独立したし、こんなに保障は必要?」

50代になると、若い頃に入った生命保険や医療保険を、このまま続けるべきか考えることもあると思います。

私自身が保険で備えたいのは、「起きたときに自分や家族の生活が破綻しかねないほど、大きなダメージを受ける出来事」です。

反対に、自分の貯蓄で十分に負担できることまで、すべて保険で備える必要はないと考えています。

この記事では、保険にたくさん入ることを勧めるのでも、「保険はいらない」と勧めるのでもありません。

50代になり、子どもが独立した今、私は何を保険で備え、何を貯蓄で備えるのか。
私の経験をもとに、保険を見直すときの考え方をお伝えします。

目次

私が保険で備えたいのは「生活が破綻しかねない大きなリスク」

保険を考えるとき、私はまず「その出来事が起きる確率はどのくらい?」よりも、「もし起きたら、その損失やダメージに耐えられるだろうか?」と考えます。

ちょっとした医療費や、貯蓄で対応できる出費であれば、私は必ずしも保険で備える必要はないと考えています。

一方で、起こる可能性は高くなくても、一度起これば家族の生活そのものが立ち行かなくなるようなことには、保険を使う意味があると思っています。

つまり私にとって保険は「小さな損失をすべて補うもの」ではなく、「自分では抱えきれない大きな損失をカバーするためのもの」です。

この考え方は、子育て中と現在で変わっていません。
変わったのは「抱えきれないリスク」が何かです。

子育て中、夫の死亡保障を厚くしていた理由

子どもが未成年だった頃、家計を主に支えていた夫の死亡保障を厚くしていました。

夫に何かあったとき、子どもの教育費を払えなくなること、それは当時、貯蓄だけでは十分に吸収できない大きなリスクと考えました。

これは、私自身の子どもの頃の経験が大きく影響しています。
私の父は十分に仕事をしない人で、家計には余裕がありませんでした。

私にもきょうだいにも、やってみたいこと、進んでみたい道がありました。
でも、お金の事情から、それを自由に追いかけられる環境ではありませんでした。

だから自分が親になったとき「親に何かあったことを理由に、子どもが進みたい道を諦めることだけは、できるだけ避けたい」という気持ちを強く持っていました。

子どもが独立すると、必要な死亡保障は大きく変わった

その後、子どもは成長し、独立しました。
死亡保険に求める役割も大きく変わり、夫は死亡保障を最低限まで減らしました。

もう子どもの教育費を長期間残す必要はありません。
子どもの生活そのものを親の収入で支える必要もありません。

これは「50代になったら死亡保険はいらない」という意味ではありません。
50代でも、

  • まだ子どもの教育費がかかる
  • 配偶者が収入を得ていない
  • 住宅ローンなど大きな支払いが残っている
  • 貯蓄が十分ではない

など、家庭によって状況はまったく違います。

保険の必要額は、年齢だけではなく、そのとき自分が背負っている経済的な責任によって変わるのだと思います。

私自身は、医療保険にほとんど入ってきませんでした

正直に言うと、私は若い頃から保険を勧められても、自動車保険以外、ほとんど加入してきませんでした。
現在も、自分自身のために単独で加入している医療保険はありません。

これは「医療保険は必要ない」と考えているからではありません。
私の場合は、医療費について、公的保障でカバーされる部分を確認し、それでも必要になるお金は基本的に貯蓄から出すという考え方をしてきたからです。

日本の公的医療保険には、高額な医療費がかかった場合に自己負担額を一定範囲に抑える高額療養費制度があります。
制度は2026年8月にも見直されており、自己負担限度額は年齢や所得などによって異なります。
最新の内容は厚生労働省や加入している健康保険で確認する必要があります。

また、会社員など健康保険の被保険者の場合、一定の条件を満たせば、病気やけがで働けない期間に傷病手当金を受け取れる場合があります。

金融庁も、民間保険は公的保険を補完する役割があるため、まず公的保険の保障内容を理解し、そのうえで必要に応じて民間保険に加入することが重要だとしています。

私も、この順番で考えています。

「公的保障+貯蓄」で足りない部分があるかを考える

医療保険について考えるなら、私はいきなり「入院日額はいくら必要?」とは考えません。

STEP
まず確認したいのは、

公的保障でどこまで対応できるのか。

STEP
次に、

自分の貯蓄でどこまで負担できるのか。

STEP
最後に、

それでも家計では負担できない部分があるのか。

イメージとしては、

公的保障
+ 自分の貯蓄
+ それでも不足する部分を民間保険

という順番です。

もちろん、貯蓄額や働き方は人によって違います。
貯蓄がまだ少ない人にとって、数十万円の突然の支出でも大きな負担になることがあります。

また、自営業などで会社員とは異なる公的保障の人もいます。

反対に、ある程度の金融資産があり、仮にまとまった医療費が必要になっても家計が大きく揺らがないのであれば、その部分を自分の資産で引き受けるという考え方もあります。

現在の私は、後者に近いです。
子どもも独立し、自分の生活を支えるための資産もある。
私に何か起きたとき、一定の医療費や収入減が発生しても、貯蓄で対応できると考えています。

だから、今の私にとって民間の医療保険の必要性は高くないと判断しています。
これはあくまで「今の私の場合」です。

貯蓄は貯蓄、投資は投資、保険は保険

私がお金を考えるときに、もう一つ大切にしていることがあります。
それは、貯蓄・投資・保険の役割を混ぜないことです。

私にとって、それぞれの役割は違います。

  • 貯蓄は、必要なときに使えるお金を準備しておくもの。
  • 投資は、当面使わないお金を長期で育てるもの。
  • 保険は、自分では負担しきれない大きなリスクに備えるもの。

私はこの3つを分けて考えています。
そのため「保障もあるし、お金も貯まるから」という理由だけで保険を資産形成の中心にはしません。

もちろん、貯蓄性のある保険そのものを否定しているわけではありません。
どんな商品にも、それが合う人はいると思います。

ただ私はまず、「何のためにこのお金を払うのか」をはっきりさせたいのです。

  • 保障が必要なら保障として考える。
  • 貯蓄したいなら貯蓄として考える。
  • 資産を育てたいなら投資として考える。

その方が、自分にとって必要なものと不要なものを判断しやすいと感じています。

50代で保険を見直すなら、私はこの4つを確認します

子どもの独立や50代という節目を迎えたら、一度保険証券を出して確認してみてもよいと思います。
私なら、次の4つを見ます。

1.今、自分が亡くなったら経済的に困る人はいるか

子どもが小さい頃と、独立した後では必要な保障は違います。
「昔必要だった保障が、今も必要なのか」を考えます。

2.公的保障でどこまでカバーされるか

医療費や働けなくなったときの保障について、まず自分が加入している公的保険の内容を確認します。
民間保険だけを見て判断しないことが大切です。

3.今の貯蓄でどの程度の損失ならカバーできるか

数万円、数十万円、あるいはそれ以上。
どこまでなら家計を大きく崩さず負担できるのか。
資産が増えれば、自分で引き受けられるリスクも変わります。

4.年間いくら保険料を払っているか

月々の保険料だけを見ると、それほど大きく感じないこともあります。
でも、月額保険料 × 12か月で年間額を出し、さらに今後10年続けたらいくらになるかを見ると、別の見え方をすることがあります。

その金額を払ってでも、今の保障を残したいのか。
一度考えてみる価値はあると思います。

ただし、保険は急いで解約しない

「保障が多すぎるかもしれない」と思っても、すぐに解約する必要はありません。
一度解約すると、年齢や健康状態によっては同じ条件で入り直せない場合があります。

契約内容によっては、解約返戻金や払込期間などを確認した方がよいものもあります。
まずは、

  • 今どんな保険に入っているか
  • 何のための保障なのか
  • いつまで保障されるのか
  • 保険料はいくらか
  • 公的保障と貯蓄でどこまで対応できるか

を書き出してみる。
そのうえで「今の自分に、この保障はまだ必要?」と考えるくらいから始めるのがよいと思います。

判断が難しい契約については、保険会社や独立した立場の専門家などに契約内容を確認する方法もあります。

まとめ|保険は「今の自分では抱えきれないリスク」に使う

私が保険について大切にしている考え方は、シンプルです。

  • 公的保障でどこまで守られるかを知る。
  • 自分の貯蓄でどこまで対応できるかを考える。

そして、それでも自分では抱えきれない大きなリスクがあるなら、民間保険で備える。

大切なのは「保険は必要か、不要か」という二択ではなく、「今の自分には、何を保険で守る必要があるのか」を考えることだと思います。

自分にとって、何が起きたら生活が大きく揺らぐのか。そこから考えることが、保険を見直す第一歩なのではないでしょうか。

この記事を書いた人

「ひとりだちノート」運営|元銀行員。
 
家計・資産づくり、親の見守りや暮らしのサポートを実体験から発信。
自分と親の「これから」を少し安心にするヒントをお届けします。

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